こぎん刺しについて

「こぎん刺し」は今から約300年前に青森県津軽地方で誕生し、育まれて受け継がれてきた民芸です。
当時の津軽地方の農家の女性たちの生活の知恵でもある「こぎん刺し」は、身近にあった自然の物(花や木の実、昆虫など)から模様を生み出したようです。

津軽地方は私の生まれ故郷であるため、幼い頃よりこぎん刺し作品を間近に見てきましたが、やがて上京し、こぎん刺しを見る機会も減り、その存在も忘れていました。しかし近年になって、再びこぎんに触れる機会に恵まれ、その美しさに改めて感動し、作品を作り始めました。

幾何学的で完成されたこぎんの模様は、現在でも、とてもモダンで美しいと思います。当時の女性たちのように、生活に寄り添うようなこぎん刺しの作品を作っていけたらと思っております。